1. オージープランツとは?

オーストラリア原産の植物、通称オージープランツは、その独特な形状と美しさで近年人気を集めています。厳しい気候に適応してきた結果、比較的丈夫で育てやすいという特徴を持っています。今回の記事では、そんなオージープランツの中でも特に日本の家庭環境にぴったりな5種類をピックアップして紹介します。 さらに、それぞれの植物が持つ魅力と育てる際のコツについても解説します。

2. 育てやすいオージープランツ5選

1. メラレウカ(Melaleuca)

ティーツリーという名前で聞いたほうが、イメージしやすい方も多いかもしれません。
アロマオイルとしてよく知られているティーツリーオイルは、実は「メラレウカ」という植物の一種である「メディカルティーツリー」から抽出されたものです。
観賞用として楽しむだけでなく、メディカルティーツリーの葉を使って、自宅で手軽にチンキを作ることができます。ティーツリーのチンキは、殺菌作用や抗炎症作用が期待され、肌ケアや傷の手当てなど、日常的な健康や美容に役立つアイテムです。
お庭にメディカルティーツリーを育てておけば、必要な時に新鮮な葉っぱをすぐに収穫できるのが魅力です。好きな分だけ摘んでチンキやアロマに使えるので、手軽に植物の恵みを日常に取り入れることができ、自分だけのナチュラルケアが楽しめます。

病害虫に強く、虫が苦手な方にもおすすめ。

2. バンクシア(Banksia)

バンクシアは、その独特な葉の形状と、たわしのような個性的な花が特徴的で、育てていて愛着の湧く植物です。初めて目にした時はその風変わりな姿に少し戸惑うかもしれませんが、一度育ててみると、その不思議な魅力に惹かれ、次第に深い愛着を感じるようになります。私自身、そのような魅力を強く感じており、バンクシアは一歩踏み込んで育ててみる価値がある植物だと思っています。

個人的な印象ではありますが、バンクシアは女性よりも男性に人気があるように感じます。おそらく、その独特で力強い見た目が、シンプルかつ個性的なデザインを好む方に支持されているのでしょう。庭やベランダにバンクシアを取り入れることで、人とは少し違う、ワンランク上のおしゃれでこだわりのあるガーデニングを楽しめるはずです。

バンクシアの中でも特に「コースト」という品種は、暑さや寒さに比較的強く、育てやすいという点でおすすめです。初心者でも比較的管理しやすい植物なので、ぜひ一度トライしてほしいです。

3. アカシア(Acacia)

アカシアの花といえば、春先に鮮やかな黄色の花を咲かせる「ミモザ」として広く知られています。
可愛らしい花が咲くと、切り花にしたり、リースやドライフラワーにしてインテリアに取り入れるなど、楽しみ方はたくさん。お部屋を明るくしてくれる花として、毎年この季節を楽しみにされている方も多いのではないでしょうか。

アカシアは、環境の良い場所に地植えするとぐんぐん成長し、あっという間に大きくなります。
「成長を実感したい」「早く育つ植物が欲しい」といった方には、とてもおすすめです。

一方で「ミモザを植えたいけれど、大きくなりすぎるのが心配…」という方もいらっしゃるかもしれません。その場合は鉢植えにして育てたり、地植えの場合はこまめに剪定をすることで、適度な大きさを保つことができます。剪定した枝も無駄にせず、花瓶に飾って約1~2週間楽しめますし、ドライフラワーにすれば長くお部屋でその魅力を楽しめます。

また、アカシアは花だけでなく、個性的な葉の形状も魅力です。日本で「ミモザ」として流通しているのは「ギンヨウアカシア」という種類のもの。お花の時期以外に葉っぱも楽しみたいという方には、
美しい青みがかったシルバーリーフが魅力のブルーブッシュ、丸い葉っぱが可愛らしいパールアカシアが
おすすめ。花が咲いていない時期でも葉の美しさを楽しむことができます。

写真はギンヨウアカシア・お花をたくさん咲かせたいならギンヨウアカシアがおすすめです。


4. カリステモン(Callistemon)

「カリステモン」と聞いてピンと来ない方も、「ブラシノキ」と聞けば、あの赤いたわしのような花を思い浮かべるかもしれません。カリステモン は初夏にその特徴的な花を咲かせます。
赤い花が一般的ですが、実は、白・ピンク、パープルなどの色もあり、どの色も魅力的です。

私の個人的なおすすめは、優しいピンク色のカリステモン。四季咲きのため、春と秋、そして暖かい地域では冬にも花を楽しむことができます。淡いピンクの花は、柔らかな印象で、お庭に優雅な彩りを添えてくれます。

カリステモンは、前回ご紹介したアカシアとは対照的で、成長がゆっくりです。
地植えにしても大きくなりすぎる心配がないので安心して育てられます。
庭に取り入れやすい上、季節を問わず楽しめるため、ぜひお庭や鉢植えで育ててみてください。

5. グレビレア(Grevillea)

ユニークな花の形が印象的なグレビレアは、オーストラリア原産の常緑低木で、その個性的な姿が多くの人々を魅了しています。特に、エキゾチックな庭づくりやインパクトのあるデザインを求める方には理想的なシンボルツリーです。赤やピンク、黄色などの鮮やかな花色と濃い緑の葉のコントラストは、庭に新鮮な彩りを加えてくれます。品種によっては高さ20cmほどのコンパクトなものから、8mを超えるものまでさまざまで、空間に合わせた選び方が可能です。

もうひとつの魅力は、その育てやすさです。見た目は南国風ですが、グレビレアは夏の暑さに強く、寒さにも比較的耐性があります。さらに、湿気が苦手な点を除けば、特に手のかかる植物ではありません。水はけの良い土を選び、水やりを控えめにすれば、病害虫の心配もほとんどありません。

さらに、グレビレアは花だけでなく、葉の形状も非常に特徴的です。針のように細長い葉は、どこか涼しげで、見た目にも爽やかな印象を与えます。そのため、観賞用植物としてインテリアにもぴったりですし、最近ではドライフラワーやアレンジメント素材としても人気が高まっています。

まとめ

いかかでしたか?
今回ご紹介したオージープランツは、どれも初心者におすすめの育てやすい植物ばかりです。それぞれが持つ独特の美しさや育てやすさは、オーストラリアならではの魅力。これから植物を育ててみたい方や、個性的でおしゃれな庭づくりをしたい方は、ぜひオージープランツを取り入れてみてください。
植物との暮らしが、より豊かで楽しいものになるでしょう。
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